フリーランス仕事辞典 #1 カメラマン佐野円香

フリーランスで活動する様々な職業の女性に取材を行い、辞典としてまとめていく新企画。

仕事内容、受注の仕方、キャリアの積み方など踏み込んだ質問の回答から浮き彫りになるのは、それぞれの仕事哲学や『自分らしい』生き方働き方。 

第一回目はLander所属のフォトグラファー、佐野 円香さん。

15歳でカメラに目覚め、独立して数年後には朝日広告賞グランプリを受賞。『女性が撮る女性グラビア』が高く評価を得て、無二の存在である佐野さんに、フォトグラファーとしての人生、作品へのこだわり、フリーランスとしての心構えなど詳しく伺いました。

◆Profile◆

佐野円香 （@sanomadoka_photo）／フォトグラファー／30代

拠点：東京

Q1：仕事内容を教えてください。

「写真撮影。」

Q2：仕事の依頼はどのように来ますか？

「直接メールや電話で。営業はこれまでほとんどしたことがなく、人づてや紹介が多いです。独立当初から女性をターゲットにした案件や、音楽系の仕事が主です。」

Q3：依頼が来たら、どのように仕事をすすめますか？流れを教えてください。

「スケジュール調整、必要であれば打ち合わせ、撮影、納品です。」

Q4：これまでLanderとはどのような仕事を？

「Webサイト用のイメージ撮影など。」

Q5：独立して何年目？

「10年目。」

Q6：なぜフォトグラファーを目指すようになった？

「15歳で初めて一眼レフを持った時に直感で、写真を仕事にしようと決めました。17歳頃から高校で暗室作業を学び、その後写真の専門学校へ行きました。」

Q7：独立のきっかけは？

「専門学校卒業後、先輩の紹介で入った事務所でアシスタントをやっていましたが、仕事ができなさすぎて1年弱でクビになってしまい、そのまま勢いで独立を決めました。当時は落ち込み、1週間ほど泣いて過ごしましたが、アシスタントになれなかっただけで、フォトグラファーとしてクビになったわけじゃない！と思い直し独立することを決めました。」

Q8：独立後、初めての仕事内容は？その仕事を終えた時の気持ちは？

「LIVE撮影の現場で仲良くなった雑誌編集の方から頂いた、雑誌のSHOP取材の仕事です。自分に仕事を頼んでくれることや、信頼してもらえてることが嬉しくてしょうがなかったです。」 

Q9：独立して得た、最も重要な学びとは？

「どんなことでも愛を持って取り組む事。そういう姿勢が仕事に繋がったり、大切な仲間を持てたりする事に繋がっていると感じています。」 

Q10：フォトグラファーを続けていくのに必要なことは？

「好きなモノやコトへの執着を失わない。私の場合は女性、動物、音楽。それらとなるべく関わって生きていけるように、撮影したり、ボランティア活動、LIVE制作の手伝い等しています。」 

Q11：仕事において、失敗をおかした経験はある？

「あります。独立したての頃に撮影データを紛失してしまった事。大事には至りませんでしたが、より慎重に大切に仕事に取り組むようになりました。」

Q12：数ある作品の中でも、女性グラビアは評価が高く賞も獲得していますが、グラビアを撮り始めたきっかけ、そして撮り続ける理由は？

「『女性』という存在に子供の時から強く惹かれていて、中でもグラビア誌、男性カルチャー誌が好きだった影響が大きいと思います。グラビアを撮り始めたきっかけは、人物撮影の仕事が多くなっていくにつれて、自分の好きな『女性』と、世の中で切り撮られる『女性』に少しズレを感じるようになり、私だから撮れるものがあるのでは、と思ったからです。グラビアが好きだから今も撮り続けています。「セクシーな女の子最高！！」という気持ちは今も昔も変わらないです。そして、『佐野円香だからこそ撮れるグラビア』というものを感じているので、今もそこを探求し続けたいという気持ちがあります。」 

Q13：『女性が撮る女性グラビア』において、佐野さんが大切にしている視点は？

「下品にならないようにする事。女性が弱く描写されない事を心がけています。このような世界観を表現することがグラビア界にもありますが、それは私が率先してやるべき事ではないと思っています、どんな女性も唯一無二だと強く思っているので、被写体の本人らしさ、本人だけの美しさや良さを切り撮ることを大切に考えています。」 

Q14：フリーランスとして生きていくために、必要な心構えとは？

「上手くいく事も上手くいかない事も全て自分の責任であるということ。」

Q15：佐野さんにとって『自分らしい』働き方・生き方とは？

「仕事もプライベートも、好きなものや、興味あるものに関わって生きていく努力を惜しまない事。仕事ではグラビア、音楽、ムービーの現場でのアシスタント、プライベートでは犬・猫のボランティア活動やミュージシャンのスタッフ的な活動、料理のイベントなどやっています。」

Q16：あなたのモットー(座右の銘のようなもの)は？

「引き受けた事には愛を持って取り組む事、妥協しない事。」