女性こそビジネスクラス! #4 CHICO SHIGETA
ビジネスクラスに搭乗すると見渡す限り男性ばかり…。
女性の社会進出が当たり前になったはずなのに、悲しいかなこれが現実。でも泣き言だけでは何も変わらない! . 本企画では女性が本当に活躍するためにビジネスクラスという観点からアプローチ。今回はビジネスクラス利用者であるSHIGETA主宰CHICO SHIGETAさんに取材を敢行。
◆Profile◆
CHICO SHIGETA(@chicoshigeta)/SHIGETA主宰 ホリスティックビューティーコンサルタント/40代 拠点:フランス 18年→タイ、ホアヒン 7ヶ月
Q1:どんな仕事をしている?
「『SHIGETA』のクリエイティブディレクターとしてオーガニック化粧品の商品開発。イベント/美容/化粧品会社へのコンサルティング、ボディ・フェイシャルマッサージの施術、化粧品会社のスパ・サロンでのマッサージの開発、ホリスティックケア(セルフマッサージ、野菜・フルーツを使った食事)の開発、ウェブメディア『Spring Step』のディレクション、記事の編集と撮影など。。。」
Q2:オーガニックコスメブランド『SHIGETA』を立ち上げた理由は?
「パリでエステの資格を取り、スクールを卒業してから一旦帰国しましたが、まだ勉強したいと思い再渡仏。プロヴァンスでおよそ1年、アロマと自然療法を学んだあと起業しました。そもそもフランスでは、フリーランスでマッサージの施術をするにも会社という規格が必須だったため会社を立ち上げました。
エステティシャンとしてスタートしましたが、探求の末にたどり着いた理想の施術にはオイルが必要不可欠で、『これがあれば!』という絶対的に信頼出来るものを作りたかったのです。そして施術用にエッセンシャルオイルをブレンドしたオリジナルのオイルを作り始めました。その後クライアントたちにおすそ分けを始めたことがきっかけで、商品化することになりました。」
Q3:はじめてビジネスクラスを利用したのはいつ?渡航先、渡航目的は?その時の気持ちは?
「記憶は定かではないですが、、初めてのビジネスクラス利用は、某大手化粧品メーカーのコンサルティングで、ヨーロッパチームの教育やPRに携わっていた時だったと思います。多分10年くらい前かな?スペイン、デンマーク、イタリア、フィンランドなどヨーロッパ近郊だったので、ビジネスクラスと言っても少しカジュアルですが、私としては『やっとキャリアが一人前になったのかも』と正直なんだか大人になった気持ちがしました(笑)。」
Q4:これまでの経験で、ビジネスクラスの女性搭乗率は男性に比べてどれくらいだと感じる?
「フライトや行き先によって少し差がありますが、10〜20%くらいだと思います。パリ便は多い方で30〜40%くらい。」
Q5:CHICOさんのように経営者として活躍する女性は増えてきていると感じる?
「感じています。特にフランス女性は起業している方も多いです。日本でも若手の女性で起業している人も増えてきていると感じています。」
Q6:それはどんなことが要因にあると思う?
「フランスでは、女性の起業家サークルみたいなものがあり、私も顔を出しています。サークルでは、仕事の内容とは直接関係ないアート関連の少し変わったシェアリング、鑑賞会などがメインですが、これをきっかけに起業家たちと出会い、色々意見・情報交換させていただいてます。 日本では、周りから若手女性のこういう人が!というのを今年になってから何名か聞いています。」
Q7:ビジネスクラスとエコノミークラス、利用する上で最も違うのはどういったところ?
「優先レーンや手荷物の重量などのサービス、眠るのに快適なシート、ラウンジの利用というポイントは私の出張には欠かせない違いです。」
Q8:ビジネスクラスを利用すると、出張の質にも違いがある?
「そもそも空港に着く時間にあまり余裕がないことが多かったので(ギリギリまで仕事してから飛び立つことが多々)、優先レーンは欠かせません。ダッシュで着くので、ラウンジで小休憩できることが嬉しいです。子連れ出張だとラウンジで子供の搭乗準備も落ち着いてできるのでありがたい。 現地に着いてからの時間をオプティマイズするために、深夜便を利用することが多いので、睡眠確保のためのリラックスできるシートは欠かせません。初めて長距離のフライト(パリー東京)でビジネスクラスを利用した時、日本に着いた時の疲労感の違いに本当にびっくりしました。結果、それが滞在中のパフォーマンス性につながるので、やはりビジネスクラス利用で自分の生産性が下がらないようにしています。」
Q9:ビジネスクラスを利用する際、お気に入りの航空会社は?
「エールフランス。キャビンアテンダントがかしこまりすぎず、気さくな所が良い(マニュアルっぽくない、人が見えるところが好きです)。食事も美味しいです。そしてリクライニングのシートの感じが私に合っていると思います。」
Q10:フライト中は主に何をしている?
「基本は寝るための夜便ですが、どこの地にも属さない中立な空間で、誰ともコンタクトを取れないという環境がリラックスできるみたいで、いろんなアイデアが出てくるのもフライト中。なので、目を閉じているだけの時もあります。 機内で快適に過ごすため、必ずエッセンシャルオイルを持ち込みんでいます。足のむくみ、呼吸のためのブレンドは必須。空調の中で長時間過ごすので、自分のための空気清浄機のつもりで抗菌作用抜群のオイルを使っています。 自分の顔の周りには、気持ちの良い素材が触れるように、必ずスカーフを持参しています。シルクやカシミアなど、ブランケットの下で自分に巻いています。」
Q12:働くモチベーションは何?
「製品を使ったユーザーのフィードバック。」
Q13:今後、どのようなスキルや意思のある女性が社会で活躍できると思う?
「世界のボーダー(国境)が、色々な意味で無くなっていること、文化のミックスが普通になってきているというのが、日本以外のスタンダード。日本国外にいる日本女性も3ヶ国語話す人は全く珍しくありません。 やはり日本の強みである、技術や独特なコンセプトの共有が今後インターナショナルなビジネスを行いたい人へは強みになると思うのですが、そこで語学力がないと本当にもったいないです。共有させて欲しい人はたくさん、たくさんいます。人を介さず伝えることはその人自身を伝えることです。ですから、得意技能(技術や新しい発想の提供など)に加えての語学力でしょうか?」
Q14:あなたのモットー(座右の銘のようなもの)は?
「『楽しいところにしか人は集まらない。』 と思っていて、楽しそうだと人がやってくる。私自身楽しいと思うことは、成功するケースが多いので、自分が楽しんでやっていることが大切かな?と思います。」
《編集後記》
ビジネスクラスに乗ることは、自分のキャリアを客観的に測る指針のひとつになる。CHICOさんが初めてビジネスクラスに乗った時「キャリアが一人前になった」と感じたように、そこには質の良い設備や接客だけでなく、乗ることができる人だけが体感できる目に見えない付加価値がある。ビジネスクラスは移動手段としての利用メリットだけでなく、その空間だけでしか体験できない時間と場所があるんですね。『SHIGETA』はじめCHICOさんの今後に目が離せません!(by Mei from Dubai)
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